HOME > 製品情報バックナンバー > Photonics West 2015 展示会レポート

Photonics West 2015 展示会レポート

West Coast Report — Feb. 4th–12th

GOLD! GOLD! GOLD! GOLD!

Radiant Vision Systems 社を訪ねて、まずアメリカの北西部ワシントン州にあるシアトルへ上陸しました。ビルゲイツの邸宅を横目にみながら橋を渡り、Radiant 社へ向かいます。この橋は夕方になると Microsoft 社員の帰宅のため延々と渋滞しますが、その渋滞を横目に優先レーンを走ります。1台の車に3人以上乗るとこの優先レーンが走れるそうで、さらにバスレーンが左側にあります。

シアトルは1987年のゴールドラッシュにより発展したルーツから、海外からの入国に対して現在もオープンな街であるとのことです。当時 GOLD — 金を求めて世界中から人が殺到した中、成功をなしとげた人もいれば、その影に夢敗れた人も大勢います。稼失何れかあるにせよ、人が集まれば街ができ、ビジネスが生まれるもので、アメリカの大手デパート Macy's や Nordstrom もこのときに誕生したそうです。現在のシアトルには Microsoft 社はもちろんのこと、ボーイング社の工場もあり、それぞれ何万人もの従業員がにぎやかな街を形成しているようです。

  シアトルの街並み

BIOS & Photonics West

シアトルからSPIEのカンファレンスが行われるサンフランシスコへと飛びました。流石にサンフランシスコの空は青く、1月でも外で日差しを浴びて食事ができるほど暖かかったです。例年通り、始まりの土日はバイオ関係のアプリケーションに絞った BIOS が開催され、月曜日1日置いて、火曜から木曜まで3日間 Photonics West 展示会が開かれます。 本年はこの月曜日に、青色LEDでノーベル賞が授与された中村修二 カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授の特別講演が行われました。   サンフランシスコ街並み
BIOS では一昨年程前までブームであった OCT の展示やオーラルセッションが一段落したような印象です。恐らく、Swept Source (SS-OCT) については、すでに各社治験や量産体制に入っているのではないでしょうか。それに対して、ブームとなっている VCSEL (Vertical Cavity Surface Emitting LASER/垂直共振器面発光レーザ) は、各社製品の画像を見たところでは、まだ SS-OCT には追いついていないようです。SS-OCT 関係の発表では、ドップラーや偏光などといった付加機能のあるものが研究対象となっていました。
一方、当社が取り扱っている深さ方向分解能1umという超高分解能 FF-OCT 開発を積極的に進めている LL-Tech 社は、新しい CMOS カメラを搭載した装置を展示しているほか、さまざまな共同研究先の大学による口頭やポスター発表が多数ありました。スピードを従来の 140 Hz から 700 Hz へと高速化し、また、量子井戸深さ (Full well capacity) が 0.2 M から 1.5M e-/ピクセル へと改善したことで、5 × 5 mm の高解像度画像が10秒程で測れるようになりました。さらに LL-Tech 社では他社と共同で欧州の学術予算を獲得し、先端固定型の内視鏡を開発しています。現在のところ分解能が深さ方向で 3.4 μm、水平方向で 2.7 μm 固定となっているものの、今後改善が進めば、顕微鏡を用いることなく様々なサンプルを超高分解能で in-vivo 測定できる可能性があります。
最後に今日本でも流行のウェアラブルが隠れたキーワードとして散見され、ポータブルから更に小型化した ウェアラブル機器への進化が始まっているようです。右の写真は掌に乗るほどの小型 FT-IR です。大型であった測定装置は小型化を続けており、卓上型を経て、ー家に1台置けるポータブルサイズまで来ており、今後はパーソナルユースのウェアラブルへと変わっていくのでしょう。
この人類の発展の勢いは凄いと感じました。新しい技術を求めて人々が展示会に集います。昔 GOLD を求めて殺到したように。
  MEMS FT-IR
(執筆: 代表取締役 樋渡史子)

関連製品

SS OCTシステム  MEMS技術による高性能波長掃引光源 (Swept Source) で、高速掃引が可能です。
FF OCTシステム  顕微鏡に匹敵する超高分解能 (1 μm) で、全自動3Dスキャンが可能です。