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配光測定とは

配光特性とは

人の目は、光の強さだけではなく、光の広がり具合でも明るさを感じています。右図のように、同じ全光束値(ルーメン値)の光源であっても、広角に広がっていた方が部屋全体が明るいように感じられます。

光源そのものの明るさの強さは全光束、光度、照度、輝度といった数値で、光の広がり具合は配光特性によって示されます。

照明・ディスプレイの基本性能

明るさ
- 光の強さ (全光束、光度、照度、輝度)
- 配光特性 (光の広がり具合で明るさ感が変わる)
- 色温度 (電球色、昼光色など)
- 演色性 (その光の下での色の見え方)
消費電力、安全性 etc.
 
配光とは

配光特性とは

配光特性とは、光源から各方向への光度を測定し、光の分布を表したものです。空間上の各点の明るさを記録した多次元的なデータですので、下図に示すような様々なグラフ表示が用いられます。

配光測定結果のグラフ例

配光測定結果のグラフ例: 左から配光分布グラフ、等照度グラフ、3D Spherical Diagram

配光特性測定の目的

配光特性測定は、以下のような目的で行います。

配光特性をデータ化し、設計に利用する
- どの方向にどのくらいの光が来ているかを記録したデータを光線セットと呼び、各種光学設計ソフトウェアでのシミュレーションに用いられます。必要なデータ精度に応じた測定が必要です。
- 室内の照明の配置等、建築デザインに用いるには100本程度の光線セットで十分です。LEDパッケージ内部のレンズや導光板のデザイン等、光学設計に用いるには100万本程度の光線セットが必要です。
設計通りの特性が製品に確保されているか確認・保証を行う
- 規格に準拠した測定を行うには、測定時間・測定空間が必要です。
● 製品に配光特性のバラツキがないかチェックする
- 現場における製品検査では、精度よりも測定スループットが求められます。イメージング測定を用いれば、少ない測定回数で多くの情報が得られます。

目的に合わせた機種選定

目的・用途による選定

測定対象物の大きさによる選定

  • 発光面の大きさ、照明器具の大きさ

ファーフィールド配光・ニアフィールド配光

ファーフィールド配光とニアフィールド配光の比較

ファーフィールド配光とは、光源が点として見える無限遠の距離から測定した配光です。実用的には、光源の大きさの10倍程度以上の距離を取って測定します。

ニアフィールド配光とは、光源内のいろいろな点から出る光の分布が判別できる距離から測定した配光です。理論的には、正確なニアフィールド配光が測定できれば、距離を無限遠まで外挿することにより、ファーフィールド配光をシミュレーションすることが可能です。

  ファーフィールド測定 ニアフィールド測定
規格 JIS, LM79, CIE121 なし
測定対象 点光源 面光源 (点光源計算可)
センサー スポット(点)測定 イメージング(2次元)測定
情報量

ファーフィールド配光とニアフィールド配光は、どちらが優れているというわけではなく、目的によって使い分けることが重要です。

ファーフィールド配光

ファーフィールド配光の測定

ゴニオメータで光源を回転させ、その角度における光度をセンサーを用いて測定します。測定自体は比較的容易ですが、光源が点に見える距離が必要なために、非常に大きな暗室が必要になります。測定自体はスポットで行うので1つの配光データを取得するのに非常に長い時間が必要です。

ファーフィールド配光測定装置と大型暗室の設計例

ファーフィールド配光測定装置と大型暗室の設計例

ファーフィールド配光測定装置の例

光源からセンサーまでの距離が必要なため、装置は大型になります。回転ステージ、ゴニオメータ、回転ミラーなどの組み合わせで距離や高さなどを小型化する方法が開発されています。

ファーフィールド配光測定ゴニオメータの例

ファーフィールド配光測定ゴニオメータの例

ファーフィールド配光測定に使用するセンサー

角度ごとの光の強さを、一点一点スポット測定します。分光センサーを用いれば、光の強さと併せてスペクトル情報も測定でき、光源色の解析も可能になります。

  • 照度計
  • 輝度計
  • 分光センサー

ファーフィールド配光のデータ

角度を細かく変化させながら測定した照度データの集まりです。スペクトル情報を含んだデータであれば、光源色の高精度解析も可能です。CIEやJISなどの規格では、配光測定はファーフィールド測定が示されています。

ニアフィールド配光

ニアフィールド配光の測定

ゴニオメータで光源を回転させ、その角度において光源内のあらゆる点からの光の強さを測定します。発光面内の空間分布が判別できる距離で測定しますので、ファーフィールド測定のように大きな暗室は必要ありません。スポットメーターでこのような測定を行うのは非常に長い時間が必要ですので、イメージング色度計 (=二次元色彩輝度計) を使用して面測定を行います。データは多次元的で、非常に多くの情報を含んだものとなります。

 

水平・垂直2軸ゴニオメータとイメージング色度計を用いたニアフィールド測定

水平・垂直2軸ゴニオメータとイメージング色度計を用いたニアフィールド測定

極座標2軸ゴニオメータとイメージング色度計を用いたニアフィールド測定

極座標2軸ゴニオメータとイメージング色度計を用いたニアフィールド測定

ニアフィールド配光測定に使用するセンサー

角度ごとに、光源内の各点からの光の強さを、2次元測定します。イメージング色度計を用いれば、光度と併せて色情報も測定でき、色度分布の解析も可能になります。

  • イメージング光度計 (2次元輝度計)
  • イメージング色度計 (次元色彩輝度計)
 
イメージング光度計・イメージング色度計

スループットを重視した測定

壁面やドーム状のスクリーンに光を投影し、その空間分布を2次元測定することで、簡易的な配光測定が可能です。このような測定には以下のような利点があり、現場での品質管理・全数検査等に有効です。

  • 速い (数secから)
  • 小型暗室または暗室不要
  • 精密な回転制御不要
  • 小規模システムのため低価格
 
壁面とイメージング光度計を利用した照度分布測定

壁面とイメージング光度計を利用した照度分布測定

ドーム状のスクリーンイメージング光度計を利用した光度分布測定

ドーム状のスクリーンとイメージング光度計を利用した光度分布測定

目的に合わせた機種選定のポイント

目的・用途による選定
- 点光源として扱うファーフィールド測定か?
- 面光源として扱うニアフィールド測定か?
- 測定精度優先か?
- 測定時間優先か?
- 色度測定も必要か?
測定対象物の大きさによる選定
- 発光面の大きさは?
- 照明器具の大きさは?

逆に、配光分布を無視して光源全体の明るさを測定したい場合は、積分球を用いた全光束測定装置が最適です。

迷ったら、システムズエンジニアリングにご相談ください

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